攻殻機動隊２ STAR SEED

遠藤明範, 士郎正宗 「攻殻機動隊２　STAR SEED」

トグサ
「生身の男どもにスケベ心を起こさせないために、
　みんな同じ顔にしているのかな。それなら最初から女のロボットなんて
　作らなければいいんだ。こいつは一種のセクハラだな。」
　
タチコマ
「トグサさんは道徳家なんですね」
　
トグサ
「世の中の乱れを憂いてるだけさ
　ロボットもみんな、おまえさんたちみたいな恰好だといいんだが」
　
タチコマ
「そのかわり殺伐としちゃいますよ。世の中、ゆとりが大事ですから」
　
トグサ
「ゆとりねえ。おまえたちロボットの言葉とも思えないな」
　
タチコマ
「とんでもない。機械だってゆとりや遊びといったものが必要なんです。
　容量ぎりぎりまで情報を詰め込んだら、システムが正常に作動しませんよ」
　
トグサ
「そんなもんかねえ」
　
タチコマ
「人間だって一生のうちに使わない脳細胞がたくさんあるでしょう。
　でも、そういった無駄な分があるから、脳がきちんと働くんですよ」

攻殻機動隊〈2〉STAR SEED (マガジン・ノベルス)